アレン→女。エクソシスト病院の外科病棟のナース。 神田の彼女だが仕事が忙しいためなかなかプライベートな時間がない。 それでも時間を見つけては神田とラブラブしてる。 神田・ユウ→男。外科医。こちらも非常に忙しい。将来有望なお医者さん。 アレン意外ぶっちゃけ興味なし。アレンの事は二人きりのとき以外モヤシ呼ばわり。 ラビ→男。患者さん。ただの骨折で入院してる。アレンがお気に入りでよくちょっかいを出す。 が、神田は友人なので取るつもりは無い(要は遊びたいだけ) リナリー→アレンの先輩ナース。一応主任。 コムイ→エクソシスト病院の院長。リナリーの兄。変人。 リーバー→コムイの部下。一応副院長のはずだが今は… 『ナースは患者の物?(リーバーの災難)』 どうも、こんにちは。 リーバー・ウェンハム、26歳です。 あー… 今俺はちょっと事故って自分が勤めている病院に入院してます。まさか自分が診られる立場になるなんてな…しかも普段自分と仕事をしていた連中に世話になっている。いや、それがどうこうって言うわけじゃない。問題は… 「ウェンハム副院長、検温の時間です」 今俺の担当になっているこのナース。 名前はアレン・ウォーカー。外科医である神田医師の恋人でもある。…まあ、それ自体はいいのだ。彼女自身は優しく優秀なナースで問題ない。では何が問題なのかと言うと… 俺は周りをキョロキョロと見回した。するとそれに気がついたアレンが苦笑しながら優しく言ってくれたよ。 「くすっ、副院長、神田医師ならいませんよ」 本当に優しいなあ。ナースの鏡だね。 って、そうじゃなくて…! 「いや、それはいいんだ。神田は」 神田はとても独占欲が強い。自分の恋人に手を出されるどころか、からかいでちょっかい出すだけで激昂する。いや、近づくだけで威嚇してくる。きっとそれを警戒してキョロキョロしていたと思われているのだろう。 しかし、実はそれについては解決されている。 昨日入院してアレンが担当に付く事に決まった後、彼直々に釘をさしにやってきたのだ。が、しかし… 『ま、まて!落ち着け!俺にはリナリーという恋人がいるんだ!だから大丈夫だ!』 『……コムイが許すわけないだろう?』 『ああ、だから今大変な事になってんだよ。実はこの事故、あの人に仕組まれたらしくてな…』 『……大変だな(つーか、それ犯罪なんじゃ)』 『…はは…お前こそ、最近コムイ院長、何か企んでたからな。気をつけろよ。つか、俺の担当がアレンって辺り、なんかあるかも知れない』 『コムイ…!(やつは後で殺す!)……まあ、そういう事なら今回は許してやる(ちょっと同情含む)』 『ははは…助かる。お互い気をつけような』 『但し!手え出すなよ』 『分かってるって!』 そして去り際、神田は言った。 『……お前、何気に勇者だったんだな』 それは褒めてんの?馬鹿にしてんの?微妙… とまあ、こんな事があったのだ。よって今神田を警戒する必要はない。寧ろ危険なのはコムイ院長である。絶対俺が入院している間に何か仕掛けてくる! そう思って誰かがこの病室に入るたびに警戒していたりするのだが。 「?……副院長?」 「あ…いや!なんでもない!気にするな」 「はあ…?」 俺が回想にふけっているとアレンに怪訝そうに見られたが、彼女はそれ以上追求しては来なかった。それに感謝しつつ、渡された体温計を脇に挟む。そして時間がたつまで何とはなしに視線を彷徨わせていると、病室の入り口に何かいるのを見つけた。 (?何だアレ?) アレンのほうをチラリと見てみるが、彼女は時間を測るため時計に目を向けたまま気付かない。 もう一度入り口にいる何かを観察していると、それはこちらから見えない位置(しかし赤色の頭が見えた)に隠れたまま何かを見せるように突き出してきた。 何だあれ?…カンペか?何々…?声に出して読め…? カンペかめくられて新たな文が出てくる。…?どういう意味だろう?俺はそれを不覚にも警戒していることも忘れて読み上げてしまった。 「……金槌はお好き…?」 なんのこっちゃ? と、俺が疑問に思っていると、隣で時計を凝視していたアレンが、カラーンと持っていたペンを取り落とした。どうしたのかと思って彼女を見ると、なぜか中途半端な体勢で固まっていた。 「?どーした、アレン?…なんか変なもんでも食ったのか?」 「い…いえ……な…んで…も……僕は好きじゃないです…よ…」 「は?」 「い、いえ!お気にせず!!」 「はあ…?」 アレンはその後ぎこちなく笑うと、これまたぎこちない動きでナースの仕事を再開させた。 そんな変な彼女を心配して、しかし俺はなんと言ったらよいやら分からず、結局また視線を彷徨わせる。と、またあのカンペが目に入ってきた。 ?また何か書いてある。あー…何々?次も声に出して読め?えー… 「…カードもライフも全ては必然…?」 「!!」 またなんのこっちゃ? 俺の頭には疑問符が飛び交っている。が、しかし其の横でアレンはさっき以上に動揺していた。俺が不審そうな顔をしていると、アレンが何時もなら考えられないほどどもりながらわけの分からない事を言い出した。 「ふ、ふふ、副院長…!し、知って…!?」 「は?アレン?」 「あああ、あの!神田には!…神田には…!!」 「?神田がどうした?」 「と、トラウマ…だから…知ら…れたくな……言わないでー!!!」 「お、おい!アレン!?」 アレンはわけの分からない事を言うといきなりその場から走り去っていってしまった。そのまま一人残された俺。 「…アレン…この体温計どうすんだ…?」 何だったんだ一体…? ん? 何だ?また新しいカンペ? 「今度は何だよ…あー?…ユウに…言っちゃうぞ!?おい!そこにいる奴!ラビだな!出て来い!!」 俺はそれを見てぴんと来た。こんなふざけた事する奴、コムイ以外ではラビぐらいだ。しかもチラリと見えた赤い頭。ついでに言うとユウなんて名前で呼ぶといったら奴ぐらい。確実だ。 俺が怒鳴ると、案の定ラビがひょっこりと出てきた。 「いや〜、ばれちゃった?」 「ああ、つーかな、神田に言っちゃうぞって…この場合お前のほうが危ないと思うぞ」 「ええ!?何でさ!」 「元を言えばお前が原因だろうが。神田が来たら俺は言うぞ。ってか、何でアレンはあんな慌ててたんだ?」 「リーバーは知らんでいいんさ。あ〜あ、リーバーを通せば平気だと思ったのにさ〜。まーたユウに半殺しにされるじゃん」 「(また?)…お前な…」 「でもそうか、俺もコムイに言われてやったって言えばいいんだ。なーんだ、じゃあ大丈夫っさ!」 ああ、全く反省してないな、なんて俺は思っていたが…ん?コムイ? 「…って!ちょっと待て!どういう意味だそれ!?」 「んー?言ったまんまさ。コムイがこうすれば楽しいって教えてくれた」 「あーのーひーとーはー!!」 俺は事の真相に、またしてもコムイに嵌められた事に歯噛みする。きっとアレンを泣かしたということでリナリーに嫌われ、かつ神田に殺されれば一石二鳥、とか考えていたに違いない。 「…………鬼…!」 俺はこのときマジで転職を考えた…あは、転職するなら学校の先生かな… その後… 「死ねコムイ!!!」 「ギャーーー!!!何々!?神田君、それを向ける先はリーバー君でしょー!!?」 「事の真相はリーバーから聞いている…」 「でええええ!!?何で分かったの!?…はっ、ラビがばらしちゃった!?」 「奴はもうしめた。次はテメエだ!!」(やっぱり共犯は許せないらしい) 「いーやーーーー!!リナリー助けてー!!」 更にその後… 「もう!兄さんってば!私のリーバーさんになんて事しようとしてるのよ!」 「そ、そんな…私のって…リナリー!!」 「お兄ちゃんは大切だけど、でも…アレン君まで泣かせて(注:遊んでもいいが泣かしたらアウトらしい)…ちょっと反省してきて」 リーバーの命はリナリーに守られた。コムイはリナリーに蹴られて階段から転げ落ちましたとさ。 「リナリー!!お兄ちゃんが悪かったよー!!カムバーック!!!」 コムイはその後しばらくは大人しかったとか… おまけ 「アレン、お前は俺が守ってやる!」 「神田…嬉しい!(よかった、知られてない)」 神田はコムイを血の海に沈めた後、返り血の付いた姿でアレンの元に駆けつけたらしい。白衣を血に染めた姿で(何故か異様に似合っている。さすが外科医)神田はアレンを抱きしめた。 ナースセンターで… あとがき こんにちは。桑藍です。 えー、ずうずうしくも二度目です。お久しぶりです。 流石にリーバーさんにこれ以上不幸になってもらうのは可哀想なのでこの程度で。何故かラビが出張っているのはいいとして…神田の出番がちょっと少なめ…(限りなく可能性は低く、もし)次書くとしたら彼を中心にしないとかわいそうですね。まあ、それはいいとして、また訳の分からんものでいいのかと思いつつ送ります。皆さんはシリアスで素敵なアレンちゃん。私はギャグ(?)なアレンちゃん。ああ、私の性格の表れかな…? 女の子アレンちゃんがんばれー!私もHPいつか開くよ!今年は忙しいからずっと後になりそうだけど… 書いた時期 2005/05/22(日) 送った日 2005/10/01(土) □ふふふ・・・ねだったかいがありました(迷惑だから) 哀れ苦労人リーバー素敵ですな〜vv他人の不幸は蜜の味とはこの事! リナリーと何気にラブラブなのがところがさらにっっ!!!ラビの出現もたまv コムイさんは自業自得で彼らしい終わり方で満足ですよ(笑) 桑藍様、色々忙しい所を管理人である私の我侭を叶えてくださってありがとう ございます!HPが開設する日を大いに楽しみに待ってますよ!